ビブラートのコツと練習方法!サックス編(解説図・練習楽譜付き)

ロングトーン

サックス講師歴約10年!テイキーです。

できるようになると表現の幅がぐっと広がる奏法のひとつ。

ビブラート。

こちらの練習方法を図と楽譜付きで解説していきます!

この記事は、

気持ちでかけろ」と言われるけどよくわからない。

ビブラートを習得したいけど、練習方法がわからない、

という人向けの記事です。

「気持ちでかけろ」というのはわからなくもないですが、

習得したい本人としては、もっと具体的な方法を知りたいはずです。

この記事では実践的な練習方法を記事にしましたので、

是非参考にしてください。

今回の授業の目次はこちら

  1. ビブラートの奏法
  2. 練習方法
  3. 使いどころ
  4. ビブラートがうまくいかない時は?
  5. 上級編
  6. まとめっ

1. ビブラートの奏法

ビブラートは大きく分けて2つの奏法があります

・音程変化でのビブラート
・息圧変化でのビブラート

今回は一般的な奏法である音程変化でのビブラートを解説いたします。

ビブラートとは、細かい音程変化の波を作ることです。

音程での変化は口で行いますが、

「ウーワウワウー」

とういう感じで、唇(くちびる)または顎(あご)を少し動かしコントロールします。

「ワウワウ」だけで書いてある本をよく見かけますが、

実際には「ウ」始まりが良いと思います。

ビブラートをしていない「ウ」の状態から始まり、

「ワウワウ」とビブラートを入れたほうが正確です。

唇と顎のどちらかでビブラートするかは、

演奏するジャンルや奏者によって変わってきます。

実際私も、使い分けていて、

クラシックなど浅くかけたいときは唇

演歌歌謡など深くかけたいときは顎でビブラートをかけます。

どれが自分に合っているかは、

実際に音を聞いて判断しましょう。

唇でのビブラートは腹話術をしているように、

唇の圧力加減で音程を変えます。

顎でのビブラートはそのまま「ワウワウ」としゃべるように顎を動かします。

そして一番大事な事ですが、

しっかりとしたロングトーンを維持する!

これができないと良いビブラートはできません!

では早速練習してみましょう!

2. 練習方法

まず練習する前に、ビブラートがどんな動きか知りましょう。

ビブラートができているかどうか自分の耳で判断する必要があるので、

ユーチューブなどで自分の好きな演奏のビブラートを聞いて、

そのビブラートの感覚をなんとなくでも知っておくと、

この後の練習で役にたちます。

ビブラートLv.1

音を出した直後にいきなりビブラートを入れるのではなく、

ロングトーンしてからゆっくりビブラートを入れましょう。

大事なことは、

  • しっかりとしたロングトーンの中にビブラートを入れること
  • ビブラート後も最初と同じ音色と音程に戻ること
  • 波の形がバランス良いこと
  • リズムよく波を作ること

です。

特にビブラートに集中しすぎて息が弱くなる事が多いので注意

波の幅は音を聞いて判断するしかなく、

言語化は難しいですが、目安としては

音程が変わったと判別でき、

しかし半音にいかない程度の幅が望ましいです。

ビブラートは高音域のほうが音程変化しやすいためそこから練習し、

徐々に低音でもコントロールできるように練習しましょう。

また、全部の音で練習すると時間がかかるので、ある程度音を飛ばしても良いです。

ゆっくりで安定するようになったら、

次は少しずつ早くしていきましょう。

最終的には72のテンポに4つ波を入れるぐらいまで早くできるようになると、

色々な曲で使うことができます。

楽譜上では中音域を中心に書いていますが、

慣れてきたら楽譜よりもさらに高音・低音を練習しましょう。

ビブラートLv.2

次にビブラートの持続力を鍛えましょう。

同じ波が続くように練習します。

上手く続かないときは根本のロングトーンを見直してみましょう。

早いビブラートだけでなく、ゆっくりなビブラートも使うことがあるので、

いろいろなスピード感でビブラートできるように練習していきましょう。

ビブラートLv.3

また、吹き始めからのビブラートにも挑戦してみましょう。

この場合のポイントは

吹き始めが「ウ」になるので最初の一回だけビブラートのサイクルが少し早いことです。

※補足

いずれの頭拍が「ウ」になればずっと同じ間隔のサイクルになりますが、

そうなると拍が取りにくくなるため、1サイクル目だけ頑張りましょう。

波が細かくなると気にならなくなるので、気にせず練習してみましょう。

3. 使いどころ

基本的に長い音や響かせたい音、歌いたい音、にビブラートを入れると効果的です。

高音域かつテンションが高い時はやや波を普段より上にかけると、聴き応えがよくなります。

また、なんでもかんでもビブラートを入れるのもセンスがありません。

あえてビブラートを入れず、真っ直ぐ吹くことも

カッコ良い吹き方となりえますので、

使いどころをしっかり決めて吹きましょう。

曲調によっても、ビブラートの波の位置や波の回数を加減しますが、

そこは参考音源を何度も聞きましょう。

最初にも書きましたが、好きな奏者のビブラートを真似することが上達の近道です。

真似するうちに、だんだん感覚がわかってくるので、繰り返し練習しましょう。

ビブラートがうまくいかない時は?

がんばってもビブラートがうまくいかない!

色々な原因が考えられます。

  • 唇や顎が上下以外の方向に動いている
  • ほっぺたが動いていたり、膨らんでいる
  • 息圧が弱くなっている
  • 良い音色で吹けていない

などなど…

1つだけでなく2つ以上原因がある事もあります。

上2つに関しては鏡を見て自分の動きをよく見てみましょう。

下2つに関しては、まずはしっかり息を吸って豊かで太くスピード感のある音を出せた上で、ビブラートを入れるよう意識してみましょう。

ビブラートに限らず、タンギングや速い指などは、

まずはしっかりとしたロングトーンが大前提です。

小さい音はそもそも激ムズなので、最初の内はスピード感のある大きな音で練習しましょう。

しかし、自己判断はなかなか難しく、上達するのにも時間がかかるので、

とっとと上達したい人はサックスの先生に習いましょう!(身も蓋もない)

上級編!

ここからは上級編です。

曲の内容によってビブラートのかけ方を変えます。

以下一部例を載せておきます。

1.盛り上がるとき「音程より上目に」

2.こぶしを効かせて「音程より下目に」

3.フレーズの終わりに「波を少しずつゆるやかに」

4.静かなところから動きが出てくる時に「波を少しずつ付けて」

まとめっ

今回はビブラートについて解説していきましたが、

大事なことはいつもと同じロングトーンの中にビブラートの波ができることです。

上達するまではとても時間がかかるのですが、地道に丁寧に練習していきましょう。

また、自分の好きなプレイヤーの音を聞いて、音の揺らぎの感覚を覚えましょう!

そうするとニュアンスが似てきて、少しずつできるようになっていきます。

また、自分で判断ができない方は、サックス専門の先生に確認してもらうのが確実です。

間違った方法で練習してしまい、それが定着してしまうと

修正するのに時間がかかってしまうので、強くオススメします!

では、皆さん良きビブラートライフを!

今回はここまで!

♪以下宣伝♪

がんばって編曲した ⇩ ちょっとだけでも聞いてくれると嬉しい!

THEME FROM LUPIN Ⅲ 2015(ルパン三世のテーマ)
サックス4重奏(カルテット)Ver. 

YouTubeで参考音源配信中!(ショートVer.)
https://youtube.com/shorts/qSXSW2TPLUA?feature=share

Piascoreで販売中!
https://publish.piascore.com/scores/179917
※編曲・販売・楽曲配信について許諾を得ています

コメント

タイトルとURLをコピーしました