サックス講師歴約10年!テイキーです。
習得すると、吹奏楽でも表現の幅がぐっと広がる奏法のひとつ。
アップベンド。
こちらの練習方法を図と楽譜付きで解説していきます!
今回の授業の目次はこちら
- ベンドの種類
- 練習方法
- 使いどころ
- ベンドがうまくいかないときは
- まとめっ
1. アップベンドのダウンベンド
ベンドは大きく分けて2つの奏法がありますが、
・ダウンベンド
今回は一般的な奏法であるアップベンドを解説いたします。
アップベンドとは、わかりやすく言うと、音の頭にしゃくりを入れることです。
まずは楽譜を見てみましょう。
アップベンドを少し詳しく説明すると、
主に半音下から元の音程に変化させる奏法です。
具体的な奏法としては、
顎を下に開いた状態から吹き始め、顎を元に戻し音程を変化させます。
「オウー」
とういう感じで、顎を動かしコントロールします。
大事なことは
②顎を上下以外に動かさない
③息をたっぷり使う
です。
具体的には、腹話術をするように顎を動かします。
口をしっかり閉じたまま顎を下げ口の中の空間を広げます。
つまり、口が開かないように唇の力だけで閉じる意識が大事です。
ビブラートとの違いは、顎の動かす範囲がベンドのほうが大きいことです。
ビブラートは外から見てあまり動きがわからないですが、
ベンドは顎が動いているのがわかるぐらいしっかり動かします。
そして、ベンドをする上で一番大事なことは、
しっかりとしたロングトーンを維持することです。
これができないと良いベンドはできません。
また、ダウンベンド奏法もありますが、
アップベンドのほうが使う頻度が高いので、
まずはアップベンドから練習しましょう。
では早速練習してみましょう!
2. 練習方法
まずは音を出した直後にいきなりベンドを入れるのではなく、
少しロングトーンしてからゆっくり上下のベンドをしましょう。
大事なことは、
はっきりとしたロングトーンの中にベンドを入れること
ベンド後も最初と同じ音色と音程に戻ること
波の形がバランス良いこと
です。
特にベンドに集中しすぎて、息が弱くなる事が多いので注意!
波の幅は基本的には半音下を目指してベンドをかけましょう。
上下で安定するようになったら、いよいよ本格的なベンドの練習です。
アップベンドをするためには、吹き始めが半音下から出る必要があります。
そのためには半音下で音を出す口の形を覚えないといけません。
先程の上下のベンドの前半部分を行い、
半音下の音でロングトーンして、しっかりキープしましょう。
半音下のまま音を一旦止めて(口はベンドの状態から戻さない)、
その形から上下ベンドの後半を吹き始めます。
この部分がアップベンドになります。
これを繰り返して、音程が下がった所から音を出す感覚を覚えましょう。
次はいよいよいきなり半音下から吹き始める練習です。
まずは指を動かし半音下の音程をしっかり確認してから、
ベンドの練習をしましょう。
最後は実践的なベンドの練習です。
4⃣のほうは吹き始めにアップベンドを入れるパターンです。
5⃣はメロディの最中にベンドを入れるパターンです。
この二つを使い分ければ大体の曲でベンドを使えるようになりますので、
頑張って練習しましょう。
3. 使いどころ
基本的に、吹き始めや高い音、強調したい音にアップベンドを入れると効果的です。
しかし、なんでもかんでもベンドを入れるのもセンスがありません。
1フレーズの中に1つか2つを目安にベンドを入れましょう。
あえてベンドを入れず、真っ直ぐ吹くことも
カッコ良い吹き方となりえますので、
使いどころをしっかり決めて吹きましょう。
また曲調によって、ベンドの音程変化のスピード感や音程の幅が変わります。
ゆっくりな曲はベンドもゆったりかけるし、
速い曲はキレのある素早いベンドをかけます。
さらには1曲の中でもベンドの掛け具合を調整します。
上達するためには参考音源を何度も聞くのが一番確実です。
好きな奏者のベンドを真似することが上達の近道です。
真似するうちに、法則がだんだんわかってくるので、繰り返し練習しましょう!
4.ベンドがうまくいかない!
そもそもベンドがうまくいかない!
色々な原因が考えられます。
- 顎が上下以外の方向に動いている
- ほっぺたが動いている
- 息圧が弱くなっている
- 良い音色で吹けていない
などなど…
1つだけでなく2つ以上原因がある事もあります。
上2つに関しては鏡を見て自分の動きをよく見てみましょう。
下2つに関しては、まずはしっかり息を吸って豊かで太くスピード感のある音を出せた上で、ベンドを入れるよう意識してみましょう。
ベンドに限らず、タンギングや速い指などは、
まずはしっかりとしたロングトーンが大前提です。
小さい音はそもそも激ムズなので、最初の内は避けましょう。
しかし、自己判断はなかなか難しく、上達するのにも時間がかかるので、
とっとと上達したい人はサックスの先生に習いましょう。
まとめっ
今回はベンドについて解説していきましたが、
大事なことはしっかりとしたロングトーンの中にベンドの波ができることです。
自在に吹けるようになるまではとても時間がかかるのですが、
これができるようになると、表現の幅がグッと広がります。
練習では焦らずゆっくりな波からコントロールできるように練習しましょう。
ちなみに、クラシック曲ではベンドは基本的にはでてきません。
しかし、サックスを吹いていく上で、
色んなジャンルの曲を吹くことになります。
特にジャズやポップスを吹く時は必須で、
できるようになると表現の幅がぐっと広がります。
また、自分の好きなプレイヤーのベンドを聞いて、耳で波の形を覚えましょう!
実際に演奏でベンドを入れる時は、耳で聞いてコントロールしています。
なので、良いベンド聞いてを覚えると上達が早くなりますよ!
また、自分で判断ができない方は、サックス専門の先生に確認してもらうのが確実です。
間違った方法で練習し、それが定着してしまうと
修正するのに時間がかかってしまうので、習うことを強くオススメします!
では、皆さん良きベンドライフを!
今回はここまで!
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